糖尿病網膜症
日本人の失明の原因ナンバーワンは糖尿病が原因です。
糖尿病は単に血液中の糖分の濃度が高くなるだけではなく、全身の血管や神経がしだいにおかされ、目や腎臓をはじめ全身に障害の出てくる病気です。
血糖が高い状態が続くと、まず細い血管に障害が起こります。目や腎臓に障害が起こりやすい理由は、この部分に細い血管がたくさんあるためです。
血管がつまったり、血流が悪くなると、網膜が酸素欠乏状態となり、さらに血管がもろくなり、血管が破れる、異常な血管が発生する、というような血管の変化により網膜にさまざまな障害が起こるのです。
治療
血糖コントロール
まずはこれにつきます。しっかり内科で説明を聞いて、治療にはげんでください。糖尿病は食事や運動といった、自分でがんばって治療できる部分が多い病気です。医者まかせにせず、病気に対するしっかりした意識を持つことが大事です。
光凝固(レーザー治療)
網膜症が進んでくると、レーザーで網膜をやく光凝固を行うことがあります。これは網膜の酸素不足を解消して、これ以上病気の進むのを予防することはできます。当院ではこの治療は行っていませんが、必要に応じてレーザーを行っている施設に紹介しています。
糖尿病と診断されたら、必ず眼科を定期的に受診してください。血糖コントロールの悪い方、また糖尿病になってから年数がたっている方は網膜症が出る可能性が高くなります。糖尿病の状態を知るために、内科での採血の結果を眼科で教えてくださると役立ちます。空腹時血糖とともに、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を糖尿病手帳に書いてもらったり、内科主治医の先生に聞いてきてください。
眼底検査
糖尿病の患者さんに行う眼底検査は目薬を使って行います。その薬が効いてくるのに20〜30分ほどかかるのと、その後瞳がひろがった4〜5時間続くので、ピントがあいにくく、まぶしい状態になります。この検査を受ける場合に、車での来院は避けてください。
視力が良いから、そして内科で眼底写真を撮っているから、と眼科受診をしない患者さんがときどきいらっしゃいますが、視力が良くても眼底に糖尿病の変化が起きていることはありますし、眼底写真は網膜の一部分しか見ることができません。糖尿病網膜症がある場合には、必ず目薬を使い、瞳をひろげる散瞳検査が必要ですので、眼科を受診してください。

